住宅ローンの相談室
実のところ、A藤は30年以上前に大阪に対して同様の提案を行っている。
69年のO駅前プロジェクトだ。
地上30メートルの楽園をつくるべく、10階建てのビルの屋上を緑化し、それらをネットワークさせるというもの。
当時、誰かに依頼されることなく、自ら構想したアイデアである。
最近、東京都が本格的な屋上緑化の推進を決めたことを考えると、ようやく時代がA藤に追いついたのではないか。
A藤は、公共空間の機能を入れ替えることも提案する。
箱はそのままで内部のプログラムを変更するのだ。
例えば、東京都G美術館がK場にあるのは遠すぎないか。
そこで、東京国際フォーラムのコンベンション機能は東京都G美術館に移し、代わりに美術館の機能は東京の中心にもってくる。
入れ替えによるリノベーション。
これもネットワークの発想だ。
ときには公共と民間を超えたつながりも求められるかもしれない。
東京という立体迷路をもっと機能的につなぐことが必要なのだ。
A藤は、官僚社会のように、都市も縦割りになっているから、横につなぐ使い方をもっと考えるべきだという。
実際、A藤のプロジェクトでも、KのタイムズやR甲の集合住宅では、2期・3期の工事において最初の敷地の周辺に拡張し、一体化した都市空間を形成している。
こうした発想が東京においても有効ではないだろうか。
D会Aアパート建替計画でも、背後にある小学校を複合させて、屋上にのせることを提案していた。
結局、実現が難しく見送られたが、このプロジェクトでは、数年かけてねばり強く住民と交渉し、何枚も図面を描きなおしている。
D会が歴史的な建築だけに、ただ新築するというわけにはいかない。
都市の記憶を継承しつつ、もっとすぐれた建築をつくる意志が必要である。
A藤が揮身のエネルギーを注いだ作品といえよう。
2006年に、どのような建築が表参道に誕生するのか。
全長はおよそ250メートル。
かなり細長い建築だが、壁面を細かく分節し、傾斜に沿って段々にずらして、威圧感を与えないよう配慮している。
道路に面する低層部分には店舗が入り、1階は透明なガラス、2階以上は半透明のすりガラスのファサードを使う。
こうしたガラスの構築物の上に、38戸の住宅がのっている。
全体の高さは抑え、屋上緑化を行い、ケヤキ並木との調和も考慮された。
その分、大きなボリュームは、地下に埋め込むかたちとなり、地下3階まで商業施設が展開し、さらにその下に約200台の駐車場を置く。
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